はじめに
Ubuntu 22.04 LTS Jammy Jellyfishがリリースされて一年を経過しており、様々なソフトウェアも含めてこなれて来ているだろうと考え、これまで使っていた20.04から22.04に乗り換えることにした。
自分は日本語を簡単に使えるようにするため、ubuntu 22.04 日本語Remixを複数のワークステーションにインストールした。NVIDIA GPU搭載のワークステーションにubuntu 22.04をインストールしようとして、少しはまったことがあるので、以下にその状況と対応を紹介する。
環境
以下のワークステーションにUbuntu Desktop 日本語Remix(Ubuntu 22.04 LTS)をインストールした。
- Hewlet-Packard HP Z820 Workstaion
- メモリ:96.0GiB
- Intel Xeon(R) CPU E5-2643 3.30GHz
- Quadro K2000 / NVIDIA TITAN V (ディスプレイはQuadro K2000とkvm switch経由で接続)
- ディスク/SSD:500GB
手順と現象
次のような手順でubuntuのインストール進めた。
- Ubuntu 22.04 日本語RemixのisoファイルをUSBに書き込む(boot USB作成)
- BIOSの設定でUSBからbootする。自分の環境では、電源を入れてF9でBoot EntryメニューからUSBを選択する。
- ubuntuが立ち上がったら、「Ubuntuをインストール」をクリックしてインストール開始。
- キーボードレイアウトを選択。自分の環境では、Happy Hacking Keyboard(HHK)の英語配列を使っているので、英語/USを選択。
- アップデートと他のソフトウェアで、「グラフィックスとWiFiハードウェアと追加のメディアフォーマットのサードパーティ製ソフトウェアをインストールする」を選択。
- インストールの種類は、クリーンインストールしたかったので、「ディスクを削除し得てUbuntuをインストール」を選択。
- タイムゾーン、コンピュータ名、ユーザー名/パスワードは適切に入力。
- しばらく待つと、「インストールが完了しました」となるので、「今すぐ再起動する」をクリックし、USBを抜いて、再起動を待つ。
この手順8の再起動で、ubuntuが立ち上がらない。途中まで、立ち上がってようなメッセージが表示されるが、画面を切り替えるようなタイミングで、画面表示が消え、そのままの状態。
Ubuntu20.04では、同じ手順で全く問題なくインストールできる。
対応
現象からgpuドライバーの関係ではないかと想像し、手順5の「グラフィックスとWiFiハードウェアと追加のメディアフォーマットのサードパーティ製ソフトウェアをインストールする」を選択しないようにした。すなわち、インストール時にnvidia-driverはインストールしないようにした。
結果
手順8の再起動後、ディスク(SSD)からubuntu 22.04が立ち上がった。
NVIDIAドライバーは、ubuntu起動後、20.04で使っていたバージョンであるnvidia-driver-470をインストールした。
$ sudo apt install nvidia-driver-470
この後、リブートするとNVIDIA GPUsが使えるようなった。nvidia-smiやGUIのNVIDIA SettingsでGPUの情報を知ることができる。
補足 - ディスプレイ解像度について
以前この記事で、ディスプレイ解像度を変更することについてまとめた。
そこでは、「NVIDIA X Server Settings」で、xorg.confを生成した後、Deviceセクションを変更したと記述した。22.04では、「NVIDIA Settings」とアプリ名称も変わっていたし、「X Server Display Configuration」で、xorg.confを生成しようとしたら、writeできない旨のエラーとなり生成できなかった。
20.04で使っていたxorg.conf及び1920x1080.binをコピーして使った。
ディスプレイサーバーにWaylandをサポートした関係なんだろうか?
ディスプレイの解像度に関して、上記のような変更が必要なのは、このようなVGA to HDMI変換アダプタを使っていることが理由かもしれない。